森昌彦

2007年12月24日 スポーツ
・森昌彦

1996年アトランタ五輪野球で抑え投手を務め、日本の銀メダル獲得に貢献した森昌彦さん(42)が私立豊川高(愛知県豊川市)の硬式野球部監督に来年1月1日付で就任する。高校時代は控えに甘んじながら社会人で開花し、輝かしい球歴を刻んだ森さん。既に野球部員たちと寮生活を始めている新監督は「生徒たちに甲子園の夢をかなえさせたい」と意気込む。

 「以前から高校野球の指導者に興味があった」という森さんは豊川高からの招へいを快諾。約20年間勤めたNTTを今月末で退社し、同校事務職員に再就職する。三重県桑名市から単身赴任。三重・津田学園高2年の長男元気(もとき)さんも野球部所属のため、県は違うもののライバル関係になる。

 森さんは愛知・中京高時代に3度甲子園に出場したが、後にプロ入りする野中徹博投手(元ヤクルト)と紀藤真琴投手(元中日)の控えでマウンドに立てなかった。それでも、「甲子園は野球人生の最初のひのき舞台」と感動を忘れない。

 クラブチーム監督を5年間務めたが、教える相手は経験を積んだ社会人から高校生に変わる。「なぜこの練習をするのか、一つ一つ理解させなければならない」。難しさは覚悟している。

 来年創立80周年を迎える豊川高は過去、夏の愛知大会決勝に2度進んだが、いずれも敗れ、甲子園出場経験はない。同校の野球部員は毎朝校門前に立ち、登校する生徒や地域住民にあいさつしている。その習慣に「生活態度を重視する姿勢が良い」と心を打たれた森さんは「思いやりの心を持ち、野球をやらせてくれている両親への感謝の気持ちを忘れないでほしい」と話している。【黒尾透】

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