WBC原監督就任会見
2008年11月12日 スポーツ・WBC原監督就任会見
来年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表を率いる巨人・原辰徳監督(51)の就任会見が12日、東京都内のホテルで行われ、同時に山田久志氏(60)ら6人のコーチングスタッフを発表した。直前にスタッフ会議を開き、一次候補選手48人を選考。愛称が「SAMURAI JAPAN」と命名された新生日本代表は、フレッシュな顔ぶれで世界連覇を目指す。
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夢と希望に燃えていた。初めて代表の指揮を執る原監督は「不安はまったくない」と言い切った。世界一へと向かう長く過酷な旅の船出。途中には過度の重圧や、第2回大会のリベンジを期す野球大国も待ち構えている。それでも指揮官は「目標は世界一」と断言した。可能性を感じさせる“若さ”が、その言葉に力を宿した。
会見の直前に、首脳陣らで第1回スタッフ会議を開いた。そこで中日、ロッテを除く10球団の推薦選手のアンケートを参考に、一次登録候補選手を選考。故障などで出場が微妙な選手を除く48人をリストアップした。
原監督は「世代交代という部分で、チームも若返る。若くてイキのいい選手もいるし、世界で通用する用兵はできると思っている」。候補に挙がったのは猛虎の新星として、先発で2ケタ勝利をマークした岩田。さらに日本一に輝いた西武から片岡、中島、涌井、岸、セ・リーグ首位打者の横浜・内川、広島の若き4番・栗原ら「かなりフレッシュな選手が入っている」という。
選考の背景には「WBCだけとか、ペナントがどうだからではない。すべてを前向きに消化できる選手が欲しい」という思いがある。第1回大会ではペナント優先で出場辞退者が相次ぎ、WBC後は調子を崩す選手も多かった。早めの調整、過酷な日程、これらすべてを乗り越える選手たちでなければ連覇は難しい。
もちろん「若返りだけじゃない。最強集団を作るのが目的」と、新メンバーをフォローする阪神・藤川、イチロー、松井秀ら大リーガーも候補に名を連ねた。
心、技、体すべてをバランスよく兼ね備えた“侍ジャパン”。原監督が「野球道は武士道。ジャパンという一体感、日本らしい野球で戦っていきたい」と語った全員野球で、再び世界一を目指し歩みを始めた。
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